上流工程をやってみたいシステムエンジニア「システムエンジニアとして働いている。プログラミングスキルもついてきたし、そろそろ上流工程をやってみたいな。上流工程をやるうえで必要なスキルが知りたいな。上流工程を経験している現役システムエンジニアに教えてほしいな」
こういった疑問にお答えします!
この記事を書いている私はシステムエンジニアとして9年ほど働く30代。今まで5つのプロジェクトで上流工程を担当してきました。
上流工程をやってみたいと考えているシステムエンジニアのあなた。
今まで下流工程でがんばってきたんですよね。よくがんばりました。お疲れ様です。
「よし!上流工程をやるぞ!」と意気込む前に、上流工程経験者の現役システムエンジニアのアドバイスを聞いてみたくはありませんか?
というわけで、本記事では、上流工程をやってみたいシステムエンジニアのあなた向けに、上流工程経験者の現役システムエンジニアの私が、上流工程で必要なスキルや上流工程のシステムエンジニアにどうやってなればいいのかについて、解説します。
3分ほど読み終わるのでどうぞお付き合いください。m(_ _)m
それでは以下の順番で進めます。
- 上流工程のシステムエンジニアとは?【簡単に解説】
- 上流工程のシステムエンジニアに必要なスキル【上流工程経験者が語る】
- 上流工程のシステムエンジニアになる方法【大手SIerに転職せよ】
上流工程のシステムエンジニアとは?【簡単に解説】
おそらく、システムエンジニアとして働いたことがある方なら、わかっていることだとは思います。しかし一応、システム開発の上流工程について、簡単に解説します。
システム開発の上流工程とは、システムの仕様を検討する、システムの設計をするなど、システムを開発する初期の段階。
上流工程のシステムエンジニアは、お客さんと一緒にシステムの仕様を検討したり、開発メンバーを管理したりするのが主な仕事になります。
システムを開発する作業(プログラミング作業)は、プログラマーに任せてしまうので、基本的にプログラミングをすることはありません。
というわけで、簡単な説明はこのくらいにして次に行きましょう。
上流工程のシステムエンジニアに必要なスキル【上流工程経験者が語る】
それでは本題に移りましょう。上流工程のシステムエンジニアに必要なスキルについて、お話しします。
上流工程経験者のシステムエンジニアが考える、上流工程のシステムエンジニアに必要なスキルは以下の3つです。
- お客さんの業務知識
- マネジメントスキル
- プログラミングスキル
お客さんの業務知識
上流工程のシステムエンジニアに最も必要になってくるのが、お客さんの業務をちゃんと理解しているかです。
そもそも、システムを開発する背景には、必ずお客さんが行っている業務というものがあります。
例えば、「現在、紙でやっている交通費の申請をシステム化する」や「勤怠入力を外出先でも入力できるようにする」など、今行っている業務をさらに便利にするためにシステムを開発することが多いわけです。
お客さんの業務を知らずに、どういったシステムを作ればいいかを考えられるはずもありませんよね?
なので、お客さんの業務を理解することが一番大事であり、最初にやるべき作業になります。
では、具体的にお客さんの業務をどうやって理解すればいいのでしょうか?
ここで私がいつも行っているテクニックをご紹介。
それは「お客さんの中でキーマンを見つけること」です。
「キーマンってなに?」と思いましたよね。安心してください。簡単です。以下の特徴になるべく近い人を見つけるということです。
- 最低限のIT知識を持っている
- 性格が温厚である
- 年が若い
なぜ上記のような特徴を持った人を見つけておいた方がいいかと言うと、シンプルにいろいろと質問しやすいから。
最初からお客さんの業務を理解しているシステムエンジニアなんて存在しません。なので、質問しやすい人を見つけてその人に質問しまくりましょう。
質問をしていくうちに、お客さんとの仲も良くなりますし、業務知識も理解できるので一石二鳥です。
こんな感じで、上流工程のシステムエンジニアはお客さんの業務知識を理解することが必要になります。
マネジメントスキル
上流工程のシステムエンジニアは、システムの要件を決めたり、システムの設計をするだけが仕事ではありません。
特別な事情でプロジェクトを抜けない限りは、基本的にシステムをお客さんに納品するまで、システム開発のプロジェクトに関わります。
スケジュール管理、予算の管理、システムの品質のチェックなど、プロジェクト全体をマネジメントする仕事もあります。
あなたもシステム開発の下流工程を担当したことがあるなら、思い出してください。全体的なスケジュール管理は、上流工程のシステムエンジニアがやっていましたよね。
上流工程のシステムエンジニアは、サッカーや野球などのスポーツで言う監督的な役割も持っているというわけです。
マネジメントスキルをつけるために必要なことは、“慣れ”しかないと思います。
「え!慣れるしかないのか……」と残念な気持ちにならないでくださいね。マネジメントスキルは本当に慣れるしかないです。すみません……。
お詫びに、私が読んでマネジメントの参考になった本だけご紹介させてください。
「マンガでわかるプロジェクトマネジメント」は、初めてプロジェクトをマネジメントする人にオススメ。漫画で解説してくれるので、圧倒的読みやすさです。
「6時だよ 全員退社!」は、無駄な作業はやらずに楽しく、チームマネジメントをしたい人にオススメです。
プログラミングスキル
「上流工程のシステムエンジニアにプログラミングスキルっていらなくない?」と思うかもしれませんが、マジであったほうがいいです。
少し注意してほしいのが、ここであったほうがいいと言っているプログラミングスキルはあくまでも、プログラマーとの会話に困らない程度のプログラミングスキルです。
なぜプログラミングスキルが必要かというと、お客さんからの要望をシステムに落とし込むときに、必ず必要になってくるからです。
システムの中身(プログラム)を知らずして、お客さんの要望をシステム化することができると思いますか?プログラマーにどうやってシステムを作ればいいかを説明できますか?
最悪プログラミングができなくても、下流工程のプログラマーにすべてを丸投げすればシステムは開発できるかもしれません。
でも、想像してみてください。下流工程のプログラマーから上流工程のシステムエンジニアを見たときに「あいつ何もわかっていないな」「あいつの説明わかりづらいんだよね」と思われてしまうのが容易に想像できますよね。
どんな仕事でもそうですが、信頼関係なくしていい仕事はできません。お客さんの業務を理解するのと同じように、プログラマーの思いも理解できるようになりましょう!
こんな感じで、プロジェクトをうまく進めるためには、上流工程のシステムエンジニアもある程度プログラミングスキルが必要になってきます。
上流工程のシステムエンジニアになる方法【大手SIerに転職せよ】
上流工程のシステムエンジニアに必要なスキルについて解説したので、次は具体的に上流工程のシステムエンジニアになる方法についてお話しします。
実は、今の時代、上流工程のシステムエンジニアになること自体はすごく簡単。
プログラマーとして2年くらいプログラミングスキルと業務知識を学び、あとは転職活動をするだけです。
IT人材は超売り手市場
ご存知だと思いますが、現在、IT人材は不足しまくっています。
上記は、経済産業省が2019年3月に公表したIT人材の不足数を計算したデータ。2030年には最大で79万人のIT人材が不足すると言っています。
これだけIT人材が不足しているので、上流工程をやるシステムエンジニアも不足しています。
なので、ある程度のプログラミングスキルと実務経験を積む。あとは、転職活動をして、上流工程のシステムエンジニアを求人している企業を見つければOKです。
上流工程をやるなら大手SIer企業がオススメ
上流工程をやるなら、迷わず大手SIer企業をオススメします。
理由は以下の通りです。
- 大手SIer出身者はプログラミング経験者が少ないので、プログラミング経験のある転職者の方が重宝される
- 上流工程をやるなら一次受け企業。給料が一番いい
具体的な企業名は以下の通りです。括弧は平均年収。
- 野村総研(1100万円)
- NTTデータ(800万)
- 電通国際情報サービス(970万)
- 日立製作所(860万円)
- 伊藤忠テクノソリューションズ(810万)
あなたの平均年収と比べてどうでしょうか?ちなみに私が転職エージェントに登録したところ、上記全ての会社から求人が飛んできましたよ。
システムエンジニアにオススメな転職エージェント
- リクルートエージェント:大手の転職サイトその①
- マイナビIT AGENT:大手の転職サイトその②
- ワークポート:元々はIT業界専門の転職サイト
- 第二新卒エージェントNeo:第二新卒専用の転職サイト
システムエンジニアにオススメな転職エージェントは上記の通り。
複数の転職エージェントに登録しておいて、良い企業のスカウトを待つという方法が楽ちんです。
ズルい方法ですが、複数の転職エージェントに登録しておけば、転職エージェント内で競争も生まれ良い企業を紹介してくれやすくなりますよ。
詳細は以下の記事にまとめているのでどうぞご覧ください。
最後に
今回は、上流工程をやってみたいシステムエンジニアのあなた向けに、上流工程経験者の現役システムエンジニアの私が、上流工程で必要なスキルや上流工程のシステムエンジニアにどうやってなればいいのかについて、解説しました。
おさらいをすると、上流工程のシステムエンジニアに必要はスキルは以下の3つ。
- お客さんの業務知識
- マネジメントスキル
- プログラミングスキル
上流工程のシステムエンジニアになる方法は、以下の通り。
- プログラマーとして2年くらいプログラミングスキルと業務知識を学び、大手SIerに転職する
最後に、オススメの転職エージェントについて、もう一度ご紹介します。無料なのでぜひご活用を。
- リクルートエージェント:大手の転職サイトその①
- マイナビIT AGENT:大手の転職サイトその②
- ワークポート:元々はIT業界専門の転職サイト
- 第二新卒エージェントNeo:第二新卒専用の転職サイト
以上です。